Touch The World

青年海外協力隊2017年度2次隊でエチオピアに行ってきます!!

【エチオピア情報 ストック】

エチオピアについての情報を収集しています。

任地が同じ方もそうでない方も、どーぞ(笑)

【平成 27 年度途上国農業政策状況調査報告書】

http://www.maff.go.jp/j/kokusai/kokkyo/nousui_bunya/attach/pdf/index-5.pdf#search=%27%E3%82%A8%E3%83%81%E3%82%AA%E3%83%94%E3%82%A2+%E7%89%B9%E7%94%A3%E5%93%81%27

 

ACCESS ETHIOPIA】

エチオピア観光・ビジネス・コーヒーならアクセスエチオピア

 

エチオピアビジネスに関わる日本企業リスト2016】

http://ab-network.jp/wp-content/uploads/2013/11/ListOfJapaneseCompaniesDoingBusinessInAfrica_JP_1601.pdf

エチオピア情報検索キーワード】

南部諸民族州 一村一品 羊革 農産物 物流 グラゲ県

 

【日本エチオピア協会】

エチオピアトピックス++3分でエチオピア通++

報告書の読み方・活用法

過去の隊員の2年間の活動報告書が無料で閲覧できます

 

ご存知の方も多いと思いますが、市ヶ谷のJICAにある図書館にはパソコンが4台置いてあり、そこで過去の隊員たちが残した報告書を誰でも閲覧することができます。もちろん必要に応じてプリントアウトも可能です。(1枚10円ですが…。ちょっと高い(泣)しかも両面印刷できない…(大泣))

これから募集を考えている人や、合格者たちが情報収集のために使っています。ちなみに、協力隊に合格すると自分の要請内容に関連する内容の報告書をJICAからメールで送ってもらうことができます。無料です。一度に3名分しか送ってもらえないのがちょっと難点ですが…(笑) 

個人的には市ヶ谷でプリントアウトしてきた報告書はすべて自宅のプリンターでスキャンしパソコンに保存しています。赴任後に何か参考になればと思って…。しかしその時間とお金の手間が面倒なので、最近はJICAにメールで送ってもらうようにしています。その方がファイルとしてもきれいに保存できるので…。

ちなみに報告書は、国別・隊次別・職種別・氏名での検索が可能です。それは市ヶ谷にいって自分で検索するときもJICAにメールで依頼するときも一緒です。特に細かな検索依頼をしなければ、JICAからメールで送られてくるのはJICAが関連していると判断した報告書です。残念ながら中には、内容の薄いものも含まれています。ですので以前、「帰国後に起業したような熱心な人の報告書が欲しい」と依頼したところ、「そういう検索はできません」と回答されてしまいました…。ちなみに過去の隊員のフルネーム・任国・隊次がわかれば、自分の要請と直接関連していなくてもメールで依頼できます。

実際に報告書を読んでみました。 

 

さて、これまでに約20名分の報告書に目を通してみました。大抵の場合1~5号まであります(たまにゼロ号というものがあり全部で6号分という人もいます)。正直に言うと、ピンキリでした。文章の上手い下手もありますし、活動内容の濃淡もありました。論文調の記述もあれば、日記のような書き方もあります。1号につき50ページも書く人もいれば3ページ足らずという人もいます。概ね女性の方が、マメでわかりやすい記述をしています。男性の中にも理路整然と整った書き方をして非常に読みやすいものもたくさんありました。 

そういう、報告書をきちんと書いている隊員の名前をネットで検索すると、大抵自分のブログを持っていたり、情報キュレーションサイトに寄稿していたり、起業して自分のビジネスを持っていたりします。よって、私は最近、協力隊終了後に起業した方を調べてその方々の名前を市ヶ谷で検索し報告書がアップされているか確認しています(全員分、全号があるわけではない)。ヒットした隊員の報告書をJICAに依頼してメールで送ってもらっています。きちんと活動されたかたの報告書を読むのは面白いです。

地球の歩き方より参考になります。 

 

まず、報告書からわかるのは、現地でのリアルな生活です。

1号(もしくはゼロ号)には、その国での生活についての記述が多く含まれています。赤道近くで暑いとか、標高が高くて寒いとか、しかもそれがどれくらい辛いものなのか。暑すぎて朝起きられず体調を常に崩していて週に3日しか出勤できずにいるとか、一カ月間高山病にかかっているとか…。住まいの設備の内容や、食事が合うか合わないか、自炊の頻度、買い物に適した時間帯、現地の人々の生活リズムや性格、職場での人間関係や同僚の技術力についても記載があります。地球の歩き方ウィキペディアには載っていない生の情報がありますので、現地の生活を想像するのには一番良い資料だと思います。

読むなら全号 

 

時間やプリントアウトのお金が惜しければ1号(もしくはゼロ号)と5号(最終号)だけで良いかと思います。先にも述べたように1号には生活についての記載が豊富です。5号は最終号なのでこれまでの全活動の流れの要約から2年間の反省・後任に依頼したいことなどが書かれています。ただし、個人的には全号読むことをお勧めします。1~5号まですべて読むと、2年間でその隊員がどの程度現地の人と仲良くなったのか、仕事をすることができたのかが大体わかります。最初は「チャイニーズ!」と馬鹿にされて呼ばれてても、最後は名前で呼んでくれるようになったとか、食事に招かれるようになったとか…。また最初のうちは何をしていいかわからず右往左往していても、調査を進め、同僚や住民の理解を得ながら、活動計画が定まり実際に実行に移して失敗したり好事例ができたりする流れを読むのは面白いです。個人的には活動が回り始める3号4号あたりが好きです(笑) 

業務内容も分かります。

 

私の職種であるコミュニティ開発の場合、国が違っても多くの場合、途上国の、とくに地方の主要産業は農業です。作っている作物は違っても、抱えている課題は、収量の不足・販路の不足(在庫を抱えてしまっている)・保存や付加価値をつけるための加工の3つ。収量についての課題は灌漑設備か農薬の配布が上手くいっていないことがほとんど。販路については物流の悪さやバイヤーが誠実な人でないことが挙げられます。加工についてはアイデアがなかったり、予算がなくて設備が整わず新しいことを始められずにいたりする。国により細かな個別事情もありますが、以上のことはほとんどの報告書に記載があります。

これが分かっているだけでも、だいぶ活動をイメージしやすくなってくると思います。

そしてたいていの場合最初の3か月から半年は、アンケートなどを作って住民に聞き取り調査。家族構成や収支の状況、灌漑設備の利用状況や、金融サービスの利用状況などです。任期は2年しかありませんが、みんな調査に6か月もかけているのだと分かっているだけでも、活動の焦りは減るのではないでしょうか。

新規隊員の場合は、日本について・JICAボランティアについて・自分のできる事とできない事・および助けてほしいことなどをまとめた大きな名刺をつくり配布しているようです。自分の存在意義を早くから触れて回り、職場や村での人間関係を構築していきます。

協力隊応募前・合格後の情報収集に、「報告書」、オススメです!(笑)

仲間の重要性

ワンピースではありませんが…(笑)

仲間がいることは大変ありがたいことです。

最近思うのは、これから2年間の活動を一人きりでこなしていくことを考えると、「国を問わず、同期隊員との関係はできるだけたくさん持っていたい、可能なら先輩隊員の知り合いも増やし、困ったときには相談に乗ってもらいたい」そう思い、ことあるごとに人から紹介をいただいています。

仲間は協力隊応募時点から…

私の場合は恵まれていて、実は協力隊の選考前から運よく受験仲間を作ることができました。 

受験に際して相談したいことがあって、麹町にある青年海外協力協会の本部に相談に行ったとき、たまたま隣でもう一人相談している人がいました。私にとっては彼が最初の受験仲間でした。仕事も年齢も違いましたが、そのあとはお互いに受験に必要な応募用紙を添削し合ったり、マクドナルドで落ち合って面接の練習をしてみたり、読んでみて面白かった国際協力関連の本を教え合ったり、面白そうなセミナーや説明会に出席してみたり、将来の夢を語り合ったりしました。 

青年海外協力隊の受験は、案外孤独です。

高校や大学受験のように周囲の人間と同じタイミングで頑張るのではありません。人によっては会社を辞める決意をして、合格してから辞意を伝えるために、こっそり受けていたりします。場合によっては今までの経歴を捨てることに対して親や友人や恋人から反対されることもあります。しかも、大学受験と違って参考書や、応募に際しての諸注意を誰かが教えてくれるわけではありませんので、全部自分で調べなければなりません。ここで、一緒に応募する仲間がいるのといないのとでは精神的な安心感は格段に変わります。会社に内緒でこっそり受けているという、ちょっと憂鬱な気持ちも共有できたりするのは、ありがたいことです。

仲間は試験会場でも作れる

仲間は2次選考の面接会場でも作ることができます。待合室にその日選考の受験者が全員集められ、長机に座らされて一日中一緒にいます。待合室での歓談はOKですので、同じテーブルの受験者はすぐに仲良くなります。仕事も年齢も性別も応募職種もバラバラですが、同じ志の者同士が打ち解け合うのは早いです。私のテーブルでは、その日のうちにLINEグループをつくり、合格結果を報告し合う体制が整いました。合格後の今は、互いの準備状況を伝えあってモチベーションを維持しています。遠方に住んでいる人もいますが近々、合格祝いも兼ねて集まる予定です。残念ながら不合格だった人もいますが、まだLINEグループにはとどまっていて、合格者に次回受験に向けてのアドバイスなどをもらっています。

地方に住んでいる人は…

どうしても大都市圏に比べると情報が少ない気がします。JICAの説明会も東京なら週に何度もありますが、地方だと一回だけという場合もあります。情報収集にうってつけの、過去の隊員の報告書も東京の市ヶ谷ででしか閲覧できません。しかし、東京に住んでいる人と仲間になれれば、報告書を送ってもらうこともできます。私も入手した報告書をスキャンしてメールで共有しあっています。地方にいる人こそ、情報共有のできる仲間が必要かもしれません。

合格直後からも仲間は作れる

同じ国や同じ時期に赴任する者同士で繋がることができます。 青年海外協力協会の運営する、jocaDomiという協力隊合格者が主に使うSNSサイトがあります。ここで呼びかけることで、同期隊員を見つけることができます。私も全く同じ職場に配属される仲間をここで見つけることができました。来週飲みに行く予定です(笑)合格前からも閲覧可能で、協力隊関連のイベントの情報などが得られます!

まずは…

受験に際して悩んでいる場合、もしくは合格後に準備をどうしたらいいか迷っている場合、まずは仲間探し、してみるといいかもしれません。一度見つかると、芋ずる式につながっていきます(^^)

【情報収集サイト メモ】

私が情報収集に使っているサイトのメモです。 

【The Povertist】:

【jocaDomi】:

Facebook 協力隊OBOGグループ】:https://www.facebook.com/groups/503946306327237/

【REMOTE-LABO 青年海外協力隊メディア】:

【アフリカクエスト】:

マザーハウス】:(イベントのページ)

【アントレアフリカ】:

【belong】 :

【アナザーライフ】:

【サポーター宣言】:

【日本仕事百貨】:

【アフリックアフリカ】:http://afric-africa.vis.ne.jp/index.htm 

【アフリカ理解プロジェクト】:アフリカ理解プロジェクト 総合学習・開発教育・国際理解・国際協力 AFRICA RIKAI PROJECT 

【サムライバックパッカープロジェクト】:http://samuraibp.com/

【 アフリカビジネスパートナーズ】:

【アフリカビジネス振興サポートネットワーク】:

【協力隊を育てる会】:

【なんとかしなきゃ!プロジェクト】:

JETRO】:ジェトロ(日本貿易振興機構) | ジェトロ

朝日新聞GLOBE】:朝日新聞GLOBE | 世界とつながる新日曜版

【ganas】:

青年海外協力隊の帰国後の就職を有利にする裏技:】

宇宙船地球号】:NPO法人 宇宙船地球号 -ホーム

【国際開発ジャーナル社】:国際開発ジャーナル社 International Development Journal

国連フォーラム】:国連フォーラム:UN FORUM

【アフリカスキャン】:AfricaScan

【Your Africa】

Pinterest】:

【地球ひろば】:

イベント・セミナー情報 | 展示・イベント情報 - JICA地球ひろば

【外務省 ODAちょっといい話】:

(ODA)ODAちょっといい話 | 外務省

【JICA.INFO 青年海外協力隊 ブログ図書館】

【ザ!鉄腕!ダッシュ!】

【JICA-NET】

【nippon.com】


合格率について雑感

2017年度春募集が開始されています。

さて、最近2017年度春募集の募集情報がJICAホームページに公開されました!
今回の募集は、3月31日(金)~5月10日(水)まで。
これに応じて全国で「体験談&説明会」が3月18日~4月30日まで行われるとのこと。

お考えの方は、是非ホームページのチェックと説明会の参加をしてみてくださいね!

ところで、気になる青年海外協力隊の合格率は…?

今後受験される方は、いわゆる「合格率」みたいなものが気になると思います。
私も受験時には気になりました(笑)「受けたところで、受かるのか?」と。
「途方もない夢なら時間の無駄だから、他のことを頑張ろう。」と思うのは、自然なことですよね!

一言で申し上げると…。

合格率は、決して高くない!誰でも挑戦する価値あり!と思います。

合格率を計算してみました

は、JICAからは「合格率」みたいなわざわざ計算された情報は公開されていませんが、用意された要請数に対して、どれだけの応募者がいて、どれだけの合格者がいたのかは、公開されています。

2016年度『秋』募集合格率

例えば、こちらの資料。

私が受験した2017年度秋募集の合格発表時に公開された選考状況です。
資料右下に今回の応募者・合格者の合計値が載っています。
今回は、青年海外協力隊・日系社会青年ボランティアを併せて、
全体で469名が合格。応募者は1185名。
つまり、合格率は39.57%。
まぁ、ざっと3人に1人が合格する計算です。

私が受験した、人気職種の一つである、コミュニティ開発だけに絞ってみてみても、
合格者67名に対し応募者192名。
合格率は、34.89%。3人に1人です。

もう一つの人気職種である、青少年活動。
こちらは合格者41名に対して応募者200名。
よって合格率は20.5%。5人に1人でした。

JICAのホームページ上では過去6回分の選考状況のPDFファイルが公開されています。
ちらの資料を使えば、自分の気になる職種の合格率は自分で計算ができます。

2016年度『春』募集合格率

参考までに2016年度春募集も見てみると…。

全体の合格者は594名。全体の応募者は1343名。よって合格率は44.22%。
コミュニティ開発の合格者は72名に対して応募者188名。よって合格率は38.29%。
青少年活動の合格者は35名に対して応募者148名。よって合格率は24.30%。
全体値で見ると2016年度春募集の方が、若干合格率が高いですね。

2016年度『秋』募集より選考過程に変化が… 

ちなみに、2016年度『春』募集と2016年度『秋』募集では、
大きな違いが一つありました。
合否に関わる健康診断が、春募集までは1次選考時に提出だったものが、
秋募集から2次選考時提出となりました。

つまり今後、1次選考は純粋に『書類審査』のみという事です。

しかし、1次選考の合格率に春と秋で変化があったか…?というと、

結論は「変化なし」です。

2016年『春』募集における1次選考の合格者の全体値は940名。
応募者は1343名ですから、1次選考合格率は69.99%。
2016年度『秋』募集の1次選考合格者の全体値は834名。
応募者が1185名なので、1次選考合格率は70.37%。

ほとんど変わりませんでした。

結論 

長々と書きましたが、とにかく、3人に1人が合格する世界です。
過去には要請数が少かったので、倍率(要請数に対しての応募者数)が10倍!
なんてこともあったようですが、今は倍率2倍前後。
興味があるなら、試しに応募してみる価値はありそうです。
最後に、2016年度秋募集も含め過去6回分の合格率を計算したものを載せておきます。
参考にしてください(^^)

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職種別試験問題の書き方~コミュニティ開発編~

今度は、職種別試験問題です。

(私の応募した要請:http://www.jocv-info.jica.go.jp/jv/index.php?m=Info&yID=JL52416B02

応募用紙と同じように、「具体性」「論理性」がテーマですが、どちらかというと「論理性」のところを意識してもらった方がよいと思います。なぜなら、この職種別試験問題、全部で7つの質問のうち、3・4・5については内容が重複しているからです。要するに「現地でどのような活動をするのですか?」ってこと。だったら、1400文字で一つの質問に集約してくれ!と正直思いますが、まぁ文句言っても仕方がないので…(笑)

私は実際に字数制限を気にせず、まずは、現地でやりたいことをまとめました。2000文字になったか3000文字になったかは覚えていませんが。それを3つに設問の内容に近づくように分割し、かつ使うキーワードを揃え、無駄な文を省いて文字数に合わせたといったところでしょうか。結局は3・4・5の3つの設問全部を読んでもらって、私の思いの全体を理解してもらえるようにしました。3・4・5をセットで考えず、完全にバラバラで対応すると、論理性がなくなると思います。さらに、応募用紙にも似たような質問が出てくるので、そこともリンクさせておかなければなりません。

1 派遣国の社会的文化的な特色(概観)(400字以内)

スコットランドによる宣教を経て、1891年黒人労働力の供給地としてイギリスの保護領となる。そのため国民の80%はキリスト教徒。またサッカーが導入され現在も盛んに行われている。第二次世界大戦後、経済発展を図った白人により、地下資源が豊富で製造業が盛んなローデシアと統合されるが、1964年に独立。国旗にある、黒赤緑はそれぞれ、アフリカの国民・自由の為に殉教した者の血・マラウイの自然を、太陽はアフリカの自由と希望を表現している。現在の主要産業は農業。タバコの輸出を柱に外貨を得るも国際市況の影響を受けやすく新たな外貨獲得源が必要。国土の5分の1をマラウイ湖が占め、大切な漁獲資源であり観光資源である。2008年に8%の経済成長を遂げるも依然世界最貧国の一つ。インフラは未整備で鉄道は北部に通じず、道路舗装率は50%以下、携帯電話所持率は10%、電気は90%の地域に通っていない。識字率は62%。エイズの蔓延により平均寿命は60歳である。(397字)

 

2 住民との話し合いの結果、合意した活動(仮定)のテーマ(50字以内)

トウモロコシの収量増加を狙った堆肥による土壌改良とトウモロコシ粉の新レシピ考案及び収益管理の普及(48字)

 

3 活動の目的(200字以内)

トウモロコシ粉を使ったシマが主食のマラウイではトウモロコシは大切な収入源。政府は肥料を安価に提供する政策を採っているが、財源が他国からの援助金であることや、肥料の乱用は土地が痩せることに繋がるため永続性がない。農地の土壌改良は、支援からの自立に不可欠である。さらにトウモロコシ粉を使ったシマ以外のレシピで一村一品活動に挑戦し現金収入向上を目指す。収益の帳簿管理まで言及し支援効果の検証も行いたい。(198字)

 

4 活動の内容(特色やねらいを含む)(800字以内)

配属先の行う地域能力開発、生計向上活動のサポート及び質を向上に携わり現金収入の向上に寄与したい。私は資金も技術も持たない。日本で得た教養、前職の経験及び協力隊仲間との情報共有が武器である。第三者の私にできるのは任国に新しい支援の在り方を提案すること。そして住民には物質的な援助ではなく自らの行動が生活を良くすると知ってもらうことだ。私の2年間での目標は、一つ以上のモデル農村の育成とノウハウの蓄積とする。継続的に堆肥を作り続け、土壌改良を習慣化させる事例を作りたい。普段食しているトウモロコシ粉で他のレシピに挑戦し食生活を豊かにすると共に、レストランやマーケットへの販路を確保し、身近なモノで現金収入を確保できる事例としたい。また向上した収入は貯蓄することで緊急時の対応が可能になり欲しいものが購入できることなども気づいてもらいたい。住民の理解度や収支の変化などの定量データを取り、私の任期後もこのモデル農村を起点に配属先が他の農村に普及できるように整えたい。

堆肥の作り方はすでに確立されている。堆肥を使えば土壌が改良されることも分かっている。私は、途上国での支援活動というのはすでに世界中にあるノウハウをその土地に合うように現地の人と一緒に作り替えていく作業であると思う。マラウイに派遣された協力隊の報告書によると、任地での弊害として共通するのは、人員や予算不足の他、普及員の知識不足、住民に対しての説明スキルの不足ならびに住民のモチベーション管理だった。調査や報告書の体裁を整えることで効率化したり、住民用のマニュアルを作って説明を均質化したり、プレゼンの練習やロールプレイングも有効だろう。好事例を評価する場を設けることで住民意欲の向上にも繋げたいと考える。2年間の活動で、有効な支援の在り方を見つけることで配属先にも貢献したい。(768字)

 

5 具体的な取り組み(400字以内)

トウモロコシ収量アップの課題は、①酸性の強い土、②堆肥の作り方と使い方、③好事例情報の共有である。マラウイの土壌は酸性が強く養分保有力が低い。政府は肥料を低価格で購入できる政策を採り、成果を上げている。しかし、肥料の無計画な使用は対処療法に過ぎず土壌の酸性を抑える根本的かつ長期的取組も必要。収穫したトウモロコシの葉や野菜の皮などをアルカリ性の灰と混ぜた堆肥を作り、土壌改良を推進したい。トウモロコシ粉では主食のシマ以外にもクッキーやパンやホットケーキも作れる。他のレシピで現金収入の余地がないか模索したい。得た収益は帳簿管理し貯蓄を習慣化させたい。良質な堆肥を作った場合や実際に収益を上げたなどの好事例は表彰する場を設けて共有したい。定時参加率を上げるためにワークショップに時間厳守で参加した者へのジュースの配布や、クイズ形式の資料を配りプレゼンに集中してもらうなど、情報共有の仕方も模索したい。(399字)

 

6 活動を支えるあなたの知識や経験(200字以内)

生命保会社で営業所長として30名をマネジメントした経験がある。営業成果は外交員の保険に対する使命感とノルマ達成への意欲に寄る。私の業務は、外交員に仕事への使命感・意欲を醸成し、営業活動の課題解決への補助をすることであった。本要請においても、活動の対象を定め、活動の使命感を普及員と共有し、課題を見極め、解決手法を協創し、結果が出るまで共に努力をする。これまでの私の仕事に精通するところがある。(195字)

 

7 コミュニティ活動を一言(30字以内)で述べること

地域の組織力と行動力向上を支援することにより自立へ導くこと。(30字)

応募書類の書き方~コミュニティ開発編~

これまで一次選考合格に必要と思われる要素をまとめてみました。では、それをもとに私がどのように私の経験をまとめたのか、原文を載せておきます。一応、一次選考合格した応募用紙ですので、これから受験される方の参考になれば幸いです。

文章力や経歴に関しては特段レベルの高いものではありません。見てほしいのは、「具体性」「論理性」。私が30年の人生で経験したほんの一部だけを取り出して、具体的にその経験を途上国でどう使うのか?それをわかりやすく論理的に言葉に起こしたつもりです。途上国で実際に行いたい活動に「農業」を挙げていますが、私は農業経験はありませんし、要請内容にも書かれていません。要請内容に書かれた情報量が少ないのに、「どのような活動を行うのか?」と聞かれて困った末に、JICA市ヶ谷で報告書を読み漁りました。その結果コミュニティ開発職員が農業に携わっているケースが多いと知り、テーマに挙げただけです。実際に現地で農業に本当に関わるつもりがあるかどうかは書いている段階ではわかりませんでした。

文章力や盛り込む情報量は「この程度で良いのだな」と感覚的にわかってもらえればそれでOKだと思います。(※各質問文の横の行数は、実際の応募用紙に用意された行数です。)

私は、コミュニティ開発という職種でマラウイという国の要請を第一希望にして選考に臨みました。要請内容は、ここを参照ください。皆さんだったらどう書きますか?

http://www.jocv-info.jica.go.jp/jv/index.php?m=Info&yID=JL52416B02

 

1.以下について、ご自身の考えを記述してください

(1)ボランティア活動に参加する動機、抱負について記述してください。(5行)

語学研修で訪れたフィリピンのセブ島で、初めてスラム街とストリートチルドレンを見た。世界的に有名なリゾート地で経済成長中の国においても5分も歩けばスラム街に入る。日本と違い、富裕層と貧困層の差があまりにも大きいことに驚いた。人生の一部を労働に使うのならば、今後はこの差を埋めていくための仕事に就きたいと感じた。彼らが将来の選択肢を広げるためには現金収入の向上が必要。本ボランティアには生計向上活動の支援が含まれている。本気で取り組み、途上国での働き方を習得したい。

(2)ご自身が考えるボランティア活動の意義、目的を記述してください。(5行)

『つながり』の醸成だと考える。途上国におけるボランティア活動は現地の生活レベル改善だけが目的ではない。途上国が自立すれば、ボランティアのニーズは消失するかもしれない。しかしボランティアが現地で作った『つながり』は残る。人と人、組織と組織が出会うことで『つながり』が生まれ、将来的に新しい価値が生み出される。それは人口減少により世界での経済的ポジションが落ちる見込みの日本にとっては『新たな得意先づくり』とも言える。

2.選択した職種に関して、次の(1)~(4)の項目について具体的に記述してく
ださい。

(1)この職種を選択した理由(5行) 

要請にある地域能力開発・生計向上活動をサポートしたい。プロジェクトの質は普及員の活動量及び試行錯誤が伴って向上する。普及員と一緒に住民への効果的な伝え方や結果の検証方法を模索したい。結果が伴わない場合、取組姿勢が問題の事も多い。普及員側への支援だけでなく、住民とも一緒に働き実質的な行動を促したい。結果や好事例の収集や共有は住民の活動意欲の向上にも繋がる。前職では生命保険会社の営業所長を務め、外交員の採用、使命感・意欲の醸成、営業課題解決の補助に当たった。組織マネジメントの経験はこの職種で活かせると考える。

(2)この職種に対するご自身の経験(実務等)、技術適合性(セールスポイント)を具体的に上げ記述してくださいその際、ご自身の選んだ要請内容に対しての技術適合性についても触れてください。(17行) 

組織マネジメントの経験で、要請にある地域能力開発・生計向上活動の質の向上に貢献したい。これまで生命保険会社で6年間営業として勤務。営業所長を務め、30名の外交員を束ねた経験がある。中間管理職は人事権がない。怠惰な職員を解雇することもできなければ、勤勉な職員を昇給させることもできない。つまり中間管理職の指示命令など聞かなくとも部下に不利益は生じない。それでも組織としての目標を遂行するには、作るべき人間関係の形と声のかけ方がある。

◆上司・部下の関係ではなく仲間として接する。◆指示・命令よりも『依頼・提案』の形をとる。◆報告を待つのではなく自ら仕事の進捗を気に掛ける。◆結果を即時適切に褒め、努力に対して礼を言う◆部下全員とわけ隔てなく時間を共有する。

配属先の普及員は中間管理職に近いと思う。住民は支援内容を実行に移さなくとも罰則はない。しかし住民の行動や結果や感謝が伴わなければ普及員の意欲は削がれてしまう。私は普及員と住民とのパイプ役となり、普及員と住民双方の活動意欲の向上を目指したい。

私は、結果は作るものだと考えている。結果を出すために普及員と共有したいのは、

◆求める結果と期日を明確にすること。◆踏むべきプロセスをすべて明らかにすること。◆進捗状況を全員で確認できる体制をつくること。◆苦労している住民とは一緒に課題解決の糸口を相談すること。

支援を受けた住民からは好事例を収集し、敬意と感謝をもってワークショップなどで共有。他の住民に「私もやりたい!私もやらなきゃ!私でもやれそう!」と思ってもらうことが重要だと考える。住民の意欲が普及員の支援への意欲にもつながると考える。

(3)この職種に携わる際に想定されるご自身の弱点を記述してください。(4行)

宗教的な分野を考察したことがない点である。どの宗教がどの様な考え方に根付き何を不愉快とするのか、実際のところは分かっていない。語学面の不安もある。コミュニケーション能力というのはマイナスの場面で発揮されるものである。不都合が生じたときに互いの利害や精神的な不快をゼロに戻す、もしくは新たな発想でプラスに導く力である。現在TOEICを中心に語学の勉強と宗教に関しての勉強をしている。

(4)自己PR(希望した職種に関係する経験以外で特筆すべき経験を記述してください)(5行) 

中学時代に剣道部、高校時代に陸上部に所属。個人競技により、一対一での競り合いに強くなった。また大学2年まで16年間エレクトーンを習っていた。物事を長く続けることの大切さも学んだ。スクーバダイビングのライセンスを持っている。任国が海に面していれば、現地の人との関係構築に役立つであろう。また登山も趣味にしている。前職では地方への転勤も多かったため、アウトドアを楽しめるようになった。オーストラリアへの1年間のワーキングホリデーも経験し、外国での一人暮らしの訓練もできた。

3.帰国ボランティアの体験談や報告書等で心に残るエピソードや、ご自身が実際に活動に取り入れたいと思うアイデアなどを記述してください。(4行)

2013年に感染症対策でニジェールに赴任された薬剤師の町井恵理さん。直接お話を伺った。地元の人に「子供が高熱を出して死にそう!病院に行くのに200円ちょうだい!日本人はお金持ちなんでしょ?」と言われた。目の前の危機を救うか、援助慣れを防ぐために厳しい態度をとるか。自分の行動次第では活動上の今後の住民との関係も危惧される。結局、彼女は金銭を与えなかったという。大変考えさせられた。

4.実際に派遣された場合、どのようなボランティア活動を行うのか、活動内容、日常生活を含めて具体的に記述してください。(5行)

マラウイの要請を志望している。現地では主食であるシマの原料となるトウモロコシの収量アップを図る。その為に堆肥を作り酸性土壌の改良を試みる。トウモロコシを使った他のレシピにも挑戦し、食生活の向上及び一村一品活動に繋げたい。帳簿を用いた収益管理まで言及し、収支の変化をきちんと調査したい。私の提案に興味を持ってもらえるかどうかは、私への興味と私自身の意欲に比例すると思う。カウンターパートだけでなく住民とも食事の時間を共にするなどし、広く深く人間関係の構築をしたい。

5.帰国後、参加経験をどのように生かしたいか記述してください。(5行)

開発コンサルタントまたは途上国支援をしている企業へ就職したい。任国で得られるのは現地民と一緒に仕事をする経験。現場経験が直接生かせる仕事を選びたい。また日本においてもグローバル化が急務。しかし人口に対して外国人の数が少ない日本では子供たちが異文化に興味を持つ機会が少ない。そのため語学についても勉強する理由が受験科目だからという域を出ない。青年海外協力隊参加による経験、そして帰国後の自分の業務から得た経験をしっかり世の中に周知し、子供たちのグローバル化にも尽力したい。