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青年海外協力隊2017年度2次隊でエチオピアに行ってきます!!

【青年海外協力隊 志望動機】

≪中学生の時の経験≫

 

中学まで、埼玉県の新座市に住んでいた。
今はなくなってしまったようだが、以前は市が主催する、「青少年海外派遣」なるものがあった。市内の中学校から数名ずつ選抜し、夏休みを利用して、10日間ほど海外の姉妹都市へ送るのだ。帰国後、今度は向こうから学生が来る。現地ではホームステイをしたり、現地の学校で現地の生徒と一緒に勉強したり、一緒に遊んだりと、大変有意義な時間を過ごした。そんな経験から、海外への興味が生まれ、将来的には外国人と一緒にバリバリ働きたいと思うようになっていた。華々しい自分の将来像を思い描いていた。

≪しかし、高校以降…≫

 

高校は都立の普通科を卒業し、大学も都内の私立大学を卒業。
相変わらず、海外への興味だけはあったものの、就職のための具体的な行動は起こせずにいた。辛うじて、大学では国際経済学科に所属し、他学科に比べれば少し英語の授業を多く受け、学生時代の長い休みを利用して、一人でバックパッカーになったりしたくらいだ。

 ≪いざ、就職活動≫

 

 いよいよ就職活動となった時期にも、海外と言えば、商社…?くらいの認識しかなかった。自分の漠然とした興味をきちんと整理できることなく、とりあえずという思いで、先に受かった大手生保に入社。営業として6年間勤めた。初年度は個人宅の営業、2年目は法人営業。3~5年目は震災直後の岩手県で安否確認をしたり、新人外交員の育成に当たった。6年目は福岡県に転勤し、同じく外交員の育成並びに営業所のマネジメントを担当。

生きていくには申し分のないお給料をいただいていたが、3年目くらいから仕事が肌に合わないと感じ始めていた。きっと一生勤め上げるのは厳しいと。30歳までには何かを変えないといけないと自分の中で締め切りを設けていた。いざ29歳を迎えた時にまだ方向性が定まっていなかったが、とにかく仕事を辞めた。朝から晩までの仕事だったので、実際にゆっくり自分の将来を考える時間などなかった。

≪転機…?≫

 

細かいことは辞めてから考えようとは思っていたものの、もう一度海外に出たいという思いだけは持っていた。結局、学生時代の旅行だけでは満足できず、海外で何かしたいという思いだけはずっと残っていた。なので、辞めてからすぐにフィリピンの語学学校に10週間参加。英語力を基礎から叩き直してもらった。その足で、オーストラリアへ1年間のワーキングホリデーを経験。外国での長期の一人暮らしと、外国での就業経験を積んだ。

 

オーストラリアにいる間に、ふと思った。

日本での仕事は、とても大変だった。ただ、業界の体質には疲れたものの、自分が担当していた仕事は嫌いではなかったなーと。つまり、担当している外交員の営業成績を上げるために、どうするべきか一緒に考えたり、営業に同行したり、さまざまな支援をすることである。人をサポートするのって向いているかもしれないと思った。子どもの頃も、生徒会長よりは副会長のポジションがなんとなく好きだった(笑)

 

仕事をしている6年間で、偶然一冊の本に出合った。山口絵理子 著 『裸でも生きる』。衝撃的な一冊だった。彼女は地方出身の女性で昔はいじめられっ子だった。そんな彼女が中学の時に荒れたり、高校で柔道に打ち込んだり、大学で開発学に興味を持ちドンドン行動に移して、一人で途上国に視察に行ったり、その挙句途上国で大学院を卒業し、一人で起業して、途上国でモノづくりをして雇用を創出している姿に圧倒された。自分にできるかどうかは分からないけど、国際協力という道で生計を立てている人がいることを知った。

 

フィリピンでの語学研修も影響はあった。道路にはストリートチルドレンがあふれ、スラムでは地べたに座って、野良犬と一緒になって食事をしている家族がたくさんいた。彼らを支援しながら生計を立てている人がたくさんいることも知っていた。一冊の本と、フィリピンでの偶然の経験で、どんどん国際協力の方へ引っ張られていった。

 

海外+サポートのキーワードで、国際協力という言葉に出会った。きっとこの言葉をもっと早くに知っていたら、大学もこの分野に進んでいたかもしれないし、大学院にも進学したり留学したかもしれない。

≪まぁ、とりあえず…(笑)≫

 

とにかく、30歳無職の自分が、国際協力の道に入るにはどうすればいいかと調べていると、青年海外協力隊に出会った。

協力隊の存在自体はもともと知っていたし、面白そうだと思ったし、やってみたいとも思っていた。しかし、応募は20歳以降だし、大学を休学して2年間行くのも気が引けたし、卒業後に新卒の権利を捨ててまで行くほどのものかも分からなかったし、そうこうしているうちに卒業が近づき、周りと同じように慌ただしく就職し、日々に忙殺されて、いつしか忘れてしまっていた。

せっかく会社を辞めたのだから、やりたい事をやろう。漠然とはしていても、常に自分の中にあった「海外」というキーワードをもう一度考えてみよう。これまでの社会人生活で積んだ経験もしくは新たに気付いた自分の適性で、昔は思いつかなかったことが今ならできるかもしれない。

そんな思いから、協力隊に応募することに決めた。
今後、国際協力の道を歩み続けるか、一般企業に転職するか、起業するか、NGONPOに入るのか、JICAなどの政府系組織で働くか、細かいことはまだ決めていない。とにかく2年間、これまでの30年の蓄積を総動員して、目の前に困っている人がいるのであれば、自分にできることがあるのかどうか、模索してみたい。