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Touch The World

青年海外協力隊2017年度2次隊でエチオピアに行ってきます!!

報告書の読み方・活用法

過去の隊員の2年間の活動報告書が無料で閲覧できます

 

ご存知の方も多いと思いますが、市ヶ谷のJICAにある図書館にはパソコンが4台置いてあり、そこで過去の隊員たちが残した報告書を誰でも閲覧することができます。もちろん必要に応じてプリントアウトも可能です。(1枚10円ですが…。ちょっと高い(泣)しかも両面印刷できない…(大泣))

これから募集を考えている人や、合格者たちが情報収集のために使っています。ちなみに、協力隊に合格すると自分の要請内容に関連する内容の報告書をJICAからメールで送ってもらうことができます。無料です。一度に3名分しか送ってもらえないのがちょっと難点ですが…(笑) 

個人的には市ヶ谷でプリントアウトしてきた報告書はすべて自宅のプリンターでスキャンしパソコンに保存しています。赴任後に何か参考になればと思って…。しかしその時間とお金の手間が面倒なので、最近はJICAにメールで送ってもらうようにしています。その方がファイルとしてもきれいに保存できるので…。

ちなみに報告書は、国別・隊次別・職種別・氏名での検索が可能です。それは市ヶ谷にいって自分で検索するときもJICAにメールで依頼するときも一緒です。特に細かな検索依頼をしなければ、JICAからメールで送られてくるのはJICAが関連していると判断した報告書です。残念ながら中には、内容の薄いものも含まれています。ですので以前、「帰国後に起業したような熱心な人の報告書が欲しい」と依頼したところ、「そういう検索はできません」と回答されてしまいました…。ちなみに過去の隊員のフルネーム・任国・隊次がわかれば、自分の要請と直接関連していなくてもメールで依頼できます。

実際に報告書を読んでみました。 

 

さて、これまでに約20名分の報告書に目を通してみました。大抵の場合1~5号まであります(たまにゼロ号というものがあり全部で6号分という人もいます)。正直に言うと、ピンキリでした。文章の上手い下手もありますし、活動内容の濃淡もありました。論文調の記述もあれば、日記のような書き方もあります。1号につき50ページも書く人もいれば3ページ足らずという人もいます。概ね女性の方が、マメでわかりやすい記述をしています。男性の中にも理路整然と整った書き方をして非常に読みやすいものもたくさんありました。 

そういう、報告書をきちんと書いている隊員の名前をネットで検索すると、大抵自分のブログを持っていたり、情報キュレーションサイトに寄稿していたり、起業して自分のビジネスを持っていたりします。よって、私は最近、協力隊終了後に起業した方を調べてその方々の名前を市ヶ谷で検索し報告書がアップされているか確認しています(全員分、全号があるわけではない)。ヒットした隊員の報告書をJICAに依頼してメールで送ってもらっています。きちんと活動されたかたの報告書を読むのは面白いです。

地球の歩き方より参考になります。 

 

まず、報告書からわかるのは、現地でのリアルな生活です。

1号(もしくはゼロ号)には、その国での生活についての記述が多く含まれています。赤道近くで暑いとか、標高が高くて寒いとか、しかもそれがどれくらい辛いものなのか。暑すぎて朝起きられず体調を常に崩していて週に3日しか出勤できずにいるとか、一カ月間高山病にかかっているとか…。住まいの設備の内容や、食事が合うか合わないか、自炊の頻度、買い物に適した時間帯、現地の人々の生活リズムや性格、職場での人間関係や同僚の技術力についても記載があります。地球の歩き方ウィキペディアには載っていない生の情報がありますので、現地の生活を想像するのには一番良い資料だと思います。

読むなら全号 

 

時間やプリントアウトのお金が惜しければ1号(もしくはゼロ号)と5号(最終号)だけで良いかと思います。先にも述べたように1号には生活についての記載が豊富です。5号は最終号なのでこれまでの全活動の流れの要約から2年間の反省・後任に依頼したいことなどが書かれています。ただし、個人的には全号読むことをお勧めします。1~5号まですべて読むと、2年間でその隊員がどの程度現地の人と仲良くなったのか、仕事をすることができたのかが大体わかります。最初は「チャイニーズ!」と馬鹿にされて呼ばれてても、最後は名前で呼んでくれるようになったとか、食事に招かれるようになったとか…。また最初のうちは何をしていいかわからず右往左往していても、調査を進め、同僚や住民の理解を得ながら、活動計画が定まり実際に実行に移して失敗したり好事例ができたりする流れを読むのは面白いです。個人的には活動が回り始める3号4号あたりが好きです(笑) 

業務内容も分かります。

 

私の職種であるコミュニティ開発の場合、国が違っても多くの場合、途上国の、とくに地方の主要産業は農業です。作っている作物は違っても、抱えている課題は、収量の不足・販路の不足(在庫を抱えてしまっている)・保存や付加価値をつけるための加工の3つ。収量についての課題は灌漑設備か農薬の配布が上手くいっていないことがほとんど。販路については物流の悪さやバイヤーが誠実な人でないことが挙げられます。加工についてはアイデアがなかったり、予算がなくて設備が整わず新しいことを始められずにいたりする。国により細かな個別事情もありますが、以上のことはほとんどの報告書に記載があります。

これが分かっているだけでも、だいぶ活動をイメージしやすくなってくると思います。

そしてたいていの場合最初の3か月から半年は、アンケートなどを作って住民に聞き取り調査。家族構成や収支の状況、灌漑設備の利用状況や、金融サービスの利用状況などです。任期は2年しかありませんが、みんな調査に6か月もかけているのだと分かっているだけでも、活動の焦りは減るのではないでしょうか。

新規隊員の場合は、日本について・JICAボランティアについて・自分のできる事とできない事・および助けてほしいことなどをまとめた大きな名刺をつくり配布しているようです。自分の存在意義を早くから触れて回り、職場や村での人間関係を構築していきます。

協力隊応募前・合格後の情報収集に、「報告書」、オススメです!(笑)