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青年海外協力隊2017年度2次隊でエチオピアに行ってきます!!

合格者と不合格者の違い①

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格通知をいただいてから2週間ほど経ちました。
この間に2回ほど、受験仲間と食事しました。
一人はめでたく合格した方と。
もう一人は今回残念ながら不合格だった方と。

今回めでたく合格された方も実は前回受験では不合格。今回はいろいろと作戦を立てて受験したとのこと。二人のお話から、受験する際のちょっとした注意点、なんかが見えたので、後人の為に記しておきます。

前提として、私は「コミュニティ開発」という職種で受験しました。
コミュニティ開発は医者や薬剤師や教師などの専門性を持たなくとも受験できる職種の一つです。現地では農作業や保健衛生や女性コミュニティの活性化などに当たります。

合否の間にあるもの

一言で言うと、それは「具体性」「論理性」です。

「具体性」について

協力隊の選考は2次選考まであります。
1次選考は書類審査(応募用紙と職種別試験問題の2つ)。
2次選考は面接。
2次の面接は、1次で提出した書類が質問のベースになっていました。
つまり、ここに何を書くかで、2次の合否が決まると思ったほうが良さそうです。
仮に1次選考を通過したとしても、2次選考で答えにくいような話題を書いてしまっている場合には不利になるという事です

では、なぜ、具体性をもって書けないのか…?

理由は2つ。

  1. 要請一覧に載っている仕事内容についての説明文が非常に短く具体的な仕事のイメージがつかみにくいから。もともと専門性の低いコミュニティ開発という職種の特性上、仕方がないのかもしれません。
  2. それでいて1次選考の質問文は自身の行いたい活動内容についてかなり具体的に問われるから。

つまり、情報不足の中で質問に答えようとすると、想像力を働かせることになってしまい、想像で書いた内容は具体性に欠く結果になります。

例えば、今回私が第一希望とした、マラウイにおけるコミュニティ開発の要請についての説明は以下の通り。(青年海外協力隊2016年度秋募集要請一覧 P15より原文まま)

管轄地域の村落部を巡回し、配属先が実施しているプログラム(小規模ビジネス支援、能力開発、生活改善等)の実施、サポート及び質の向上へのアドバイスをします。

それに対して、1次選考の質問文は以下の通り。

応募用紙より

https://www.jica.go.jp/volunteer/application/seinen/apply/pdf/ouboyoushi.pdf

  1. ボランティア活動に参加する動機、抱負について記述してください。(5行)
  2. ご自身が考えるボランティア活動の意義、目的を記述してください。(5行)
  3. この職種を選択した理由(5行)
  4. この職種に対するご自身の経験(実務等)、技術適合性(セールスポイント)を具体的に上げ記述してくださいその際、ご自身の選んだ要請内容に対しての技術適合性についても触れてください。(17行)
  5. この職種に携わる際に想定されるご自身の弱点を記述してください。(4行)
  6. 自己PR(希望した職種に関係する経験以外で特筆すべき経験を記述してください)(5行)
  7. 帰国ボランティアの体験談や報告書等で心に残るエピソードや、ご自身が実際に活動に取り入れたいと思うアイデアなどを記述してください。(4行)
  8. 実際に派遣された場合、どのようなボランティア活動を行うのか、活動内容、日常生活を含めて具体的に記述してください。(5行)
  9. 帰国後、参加経験をどのように生かしたいか記述してください。(5行)

 職種別試験問題より

https://www.jica.go.jp/volunteer/application/seinen/apply/exams/index.html

あなたは、第一希望の案件に合格して派遣されることになりました。あなたの活動は、すでに地域の基本的な調査、住民のニーズの聞き取り、住民との話し合い、意見形成が済んだ段階です。以下の項目について、指定字数以内で述べなさい。

  1.  派遣国の社会的文化的な特色(概観)(400字以内)
  2.  住民との話し合いの結果、合意した活動(仮定)のテーマ(50字以内)
  3.  活動の目的(200字以内)
  4.  活動の内容(特色やねらいを含む)(800字以内)
  5.  具体的な取り組み(400字以内)
  6.  活動を支えるあなたの知識や経験(200字以内)
  7.  コミュニティ活動を一言(30字以内)で述べること

いかがでしょうか。難しいと思いませんか?私は受験を諦めようか迷うほど難しいと思いました(><)もちろん、要請内容については、JICAホームページ上でもう少し詳しいものを見ることができます。しかし、質問に対しての答えやすさが格段に上がるわけではありません。

今回不合格だった受験仲間は、1次選考(書類審査)では合格しており、2次選考の面接で不合格となっています。彼が書いた活動内容は「平和構築」。彼自身の反省によると、任期2年の協力隊で掲げるテーマとしては大きすぎたかもしれないとのことでした。もともと国連などで、大学院で博士号を取った専門家が取り組む内容のもの。志が高くとも、夢物語と捉えられれば、合格にはなりません。

同じように、私が個人的に避けたのは、帰国後の将来についての内容。現地でどんな経験ができるかわかりませんので、帰国後の事を細かく決めているわけではありませんが、いくつか選択肢を用意しています。そのうちの一つに「起業」があります。でも私はそれを書きませんでした。ビジネスモデルが確立してないため突っ込まれれば崩れるまだ夢の段階だからです。無難に「転職する」と答えました。

具体的に書くためにはどうするか…?

とにかく、情報を集めることです。
実際に募集が始まってから、1次選考の書類提出締切までは1か月半くらいの時間があります。この間には全国各地で先輩体験談等を聞ける無料セミナーをJICAが開いてくれます。まずは、これに参加することです。東京近郊にお住まいならば毎週のようにどこかで開催されていますので、かなり多くの先輩の話を聞くことができます。

さらに、可能であれば、市ヶ谷のJICAに行って、自分の志望要請と関係のありそうな先輩隊員の書いた報告書を数人分は印刷して持ち帰り、熟読。先輩たちがどんな活動をし、何に行き詰まり、どう解決したのか。もしくは何を解決できずに諦めたのか。そもそも2年でどの程度の事ができるのか。報告書から読み取れることはかなりたくさんあります。

それから、先輩隊員のブログ。ここにも、リアルな内容が書かれておりますので、想像で書く前にチェックしておきたいところです。

つづく